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第2回 神主さん!宮司さん!お大夫さ~ん!? [English below]  

更新日:2021年10月24日


(石鎚山の凛とした冬の青空に映える樹氷)


[English below]

知らなくても別段困りませんが(笑)、皆さんは神職のことをどう呼びますか?ハイ?普段そんなに遭遇することもないので声がけすることもない?ま、そうかも…。ですが、決して絶滅危惧種ではなく(^^;)、「メンバー」のページにありますように、私の本業は石鎚神社の神職で祢宜(ねぎ)を務めています。なので、今回は先ずこのお話を。

通常、私たちの呼び方としては「神主さん、神職さん、宮司さん、変わったところでは、お大夫(おたゆう)さん」とかありますが、なかでも「宮司さん」は、神社の規模に関わらずその神社の代表者、宮の司、つまり「社長」となり一人を指す呼称になります。ですから、白衣、袴姿をしている皆が「宮司」という訳ではありません。石鎚神社では、次席が「権宮司・ごんぐうじ」となり、この意味は「権」は訓読みで「かり」と読み、つまり仮の宮司・副社長となります。で、祢宜ですが、会社でいうと部長級ですか。古くは、神職のことを「祢宜・ねぎ」と呼んでいました。「ねぎ」は古語でいうと「ねぐ」。意味は「なごませる」となり、神職の務めは「神様の御心を和ませ、御加護を祈る」となるのです。


(石鎚山成就地区/1450㍍h より、 西条市方面~瀬戸内海を望む)


そして、次の職責名が「権祢宜・ごんねぎ」となり、意味はご推察の通り。さらに、実習生として「主典・しゅてん」、「出仕・しゅっし」を置く神社もあり、私も当初は主典から、石鎚神社の神職として白衣袴を着けた次第です。ちなみに、伊勢神宮には「少宮司」、「大宮司」職があり最上位には皇族女性の「祭主・さいしゅ」、また権祢宜の下に「宮掌・くじょう」職が置かれています。冒頭の「お大夫さん」の呼称も、かつて伊勢神宮の権祢宜職や御師の方を呼んだ名残のようです。

…ん?かくいう私は、はたして…神職として神様の御心を和ますことができているのか?文字通り「神のみぞ知る」ですm(_ _)m



リレーエッセイ、次週はプロバレエダンサー・久寿奏恵(くすかなえ)さんです。

「あ(明)ける。」では、素晴らしい表現力で、アマテラスが麗しく凛とした太陽神たる天照大神へと成長していく様を演じきりました。


久寿奏恵さんの投稿日は2月22日の予定です。

(霊峰石鎚山7合目鎮座/石鎚神社中宮成就社・ちゅうぐうじょうじゅしゃ)


(投稿:リチャードこと曽我部英司/そがべひでし 令和3年2月15日)


Message of the Week

In the old days, Shinto priests were called "Negi", originating from an archaic word "Negu", which means "calming". As you see, the duty of Shinto priests is to calm the holy spirits and to ask them for a wish and their blessings. Serving as Negi, I often ask myself, "Am I really calming the holy spirits?" -- Well, only gods will know!

-- Hideshi Sogabe, a.k.a Richard (15, February 2021)

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